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危険な香りに誘われて
第4章 捕獲
どうにか、部屋へ連れ込むことに成功した。あとは、どうやって自分のものにするか。
強引にでも手懐けなければ、この子猫は、いつ逃げ出すか分からない。
逃がすわけにはいかない。
賢也は、体を屈めると真紀の膝裏に腕を伸ばし、荷物のように真紀を肩へ担いだ。

「何すんのよっ。この変態野郎っ。おろせっ、バカッ。アホケンッ」

こいつの口から女らしい言葉を聞くことなんてあるのだろうか。
もし真紀の口から甘い囁きが漏れたら、それだけで射精するかもな。
ベッドで真紀を組み敷く姿を想像するだけで、股間が熱を持つ。

「おろしてよっ、オカケンってば」

背中を握り拳でバンバン叩いて激しく抵抗する真紀の尻を撫で回し、軽くパシンと叩いた。
途端に真紀の手が止まる。

「大人しくしないと、今度は、ケツの穴に指つっこむからな」

どうやら効き目があったらしい。真紀は、暴れるのをやめて、寝室まで、大人しくしていた。

ベッドの上に乱暴に下ろすと真紀の小さな身体が跳ねた。
不安な顔で、賢也を見つめている。
軽く肩を押すと、簡単にベッドに倒れ込んだ。

「抵抗したけりゃしろよ。ただし、余計に俺を燃え上がらせるだけだからな」

小さな体に跨ると、あと数センチで唇が触れる距離まで顔を近づける。
やっと、捕まえた。もう逃がさねぇからな。
真紀の顔が赤くなるのを見て、賢也は微笑んだ。

真紀は、大きく息を吸った。今から、何をされるのか。考えるだけで、体が疼く。

「オカケンさん」

「賢也って呼んでみ?」

「賢也?」

賢也は、目を閉じた。真紀が、自分の名前を呼ぶ。それだけで、胸が熱くなる。

「賢也。何で、こんなことするのか分からない」

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