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第5章 虎の真紀

ヤキモチ？何に？真紀は、キョトンとしている。

「これからもお前の手料理を食わせてくれるか」

「うん、いいけど」

賢也が嬉しそうに笑った。
目尻に皺をよせて。

胸がときめく。
厳つい男が見せる笑顔は、武器だ。
目の前で、自分の作った料理を嬉しそうに食べる男を見ながら、真紀は、思った。
こんなことで喜ぶなら、いくらでもしてあげたい。

「美味しい？」

「ああ、本当に美味いよ」

賢也に褒めてもらうと嬉しくなる。

「ありがとう」