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危険な香りに誘われて
第5章 虎の真紀
定時で会社を出た二人は、駅構内にあるデリカフェへ立ち寄った。
アイスコーヒーを買うと隅のテーブルを選び席につく。
「で、相手は誰よ。まさか、ナンパされたとか言わないよね。目が覚めたら隣に知らない男が寝ていたなんて、やめてよ。ほら、誰としたのか言いなさい」
いきなり尋問が始まった。
グラスのアイスコーヒーをストローでかき混ぜてから口に含み、上目遣いで郁美を見る。
「友達の結婚式でハワイに行ったじゃない」
確か、ハワイ土産にコナコーヒーを貰ったな。郁美は、黙って頷いた。
「そん時、声を掛けてきた男の話したの覚えている?」
「なんとなく」
「今、一緒に住んでるの」
「新しい男が出来たんだ。キスマークをつけるなんて、前の彼と真逆のタイプだね」
「ねぇ」
真紀は、躊躇いがちに。
「キスマークって、何でつけたがるのかな」
真面目に質問しているのだろうか。
郁美は、海外出張する度にキスマークを残して行く恋人の事を考えた。
「やっぱ独占欲かな。あとは、浮気防止」
「噛みつくのも?」
郁美は、身を乗りだした。
「彼、噛みつくの?うわぁ、あっちの方も激しいんじゃない」
危うく犯されそうになったけど、まだ最後まではしていない。
どう答えていいか分からず、真紀は、無言になった。
「相手の人ってどんな男?」
興味津津とばかりに郁美の目が光っている。
「悪い男」
一言で片付けるなら、その言葉は、ピッタリだと真紀は、思った。
アイスコーヒーを買うと隅のテーブルを選び席につく。
「で、相手は誰よ。まさか、ナンパされたとか言わないよね。目が覚めたら隣に知らない男が寝ていたなんて、やめてよ。ほら、誰としたのか言いなさい」
いきなり尋問が始まった。
グラスのアイスコーヒーをストローでかき混ぜてから口に含み、上目遣いで郁美を見る。
「友達の結婚式でハワイに行ったじゃない」
確か、ハワイ土産にコナコーヒーを貰ったな。郁美は、黙って頷いた。
「そん時、声を掛けてきた男の話したの覚えている?」
「なんとなく」
「今、一緒に住んでるの」
「新しい男が出来たんだ。キスマークをつけるなんて、前の彼と真逆のタイプだね」
「ねぇ」
真紀は、躊躇いがちに。
「キスマークって、何でつけたがるのかな」
真面目に質問しているのだろうか。
郁美は、海外出張する度にキスマークを残して行く恋人の事を考えた。
「やっぱ独占欲かな。あとは、浮気防止」
「噛みつくのも?」
郁美は、身を乗りだした。
「彼、噛みつくの?うわぁ、あっちの方も激しいんじゃない」
危うく犯されそうになったけど、まだ最後まではしていない。
どう答えていいか分からず、真紀は、無言になった。
「相手の人ってどんな男?」
興味津津とばかりに郁美の目が光っている。
「悪い男」
一言で片付けるなら、その言葉は、ピッタリだと真紀は、思った。