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危険な香りに誘われて
第6章 男の嘘
二人、向かい合ってカレーを食べていると。テーブルの端に置いたスマホからブーン、ブーンと振動が伝わってきた。
賢也は、画面を確認し、手に取ると電話に出ることも無く切った。
「出ないの」
「ああ。それより真紀、お代り」
賢也は、お皿を持ち上げた。
怪訝な顔をしたまま真紀は、席を立ち、皿を受け取った。軽くご飯を盛り、鍋のカレーをたっぷり掛ける。
お皿を置く時、真紀は、スマホに目を向けた。
再びスマホが震えた。不快なバイブ音。
画面に表示された文字は『公衆電話』。
「悪戯してくるやつがいるんだよ」
賢也は、うっとおしそうに電源を切った。
頭に浮かんだのは、浮気。
疑うなと言われても疑ってしまう。
軽くて、誰にでも声掛けて、すぐお持ち帰りしていた賢也が、浮気しない。そんなこと誰が保障する?
「なんで、公衆電話から掛けてきたのかな。今時、子供でもスマホ持ってるよ。公衆電話から掛けてくるなんて、おかしいよ。緊急事態なのかも。出た方が良くない?」
「緊急で電話掛けてくる奴なんて、俺にはいない」
「・・・・じゃあ、女だったりして」
賢也は、画面を確認し、手に取ると電話に出ることも無く切った。
「出ないの」
「ああ。それより真紀、お代り」
賢也は、お皿を持ち上げた。
怪訝な顔をしたまま真紀は、席を立ち、皿を受け取った。軽くご飯を盛り、鍋のカレーをたっぷり掛ける。
お皿を置く時、真紀は、スマホに目を向けた。
再びスマホが震えた。不快なバイブ音。
画面に表示された文字は『公衆電話』。
「悪戯してくるやつがいるんだよ」
賢也は、うっとおしそうに電源を切った。
頭に浮かんだのは、浮気。
疑うなと言われても疑ってしまう。
軽くて、誰にでも声掛けて、すぐお持ち帰りしていた賢也が、浮気しない。そんなこと誰が保障する?
「なんで、公衆電話から掛けてきたのかな。今時、子供でもスマホ持ってるよ。公衆電話から掛けてくるなんて、おかしいよ。緊急事態なのかも。出た方が良くない?」
「緊急で電話掛けてくる奴なんて、俺にはいない」
「・・・・じゃあ、女だったりして」