この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
果てのない海に呑まれて
第11章 救い



たったそれだけの情報で、一体何が分かったというのだろうか



リリアは躊躇いなく歩き出したミゲルに付いていきながら尋ねた



「あいつが母親に会った後は大抵落ち込んで夕陽でも見ながら感傷に浸っているんだ」



二人は二階へ上がり、ミゲルが一つの大きな扉を開ける





そこには彼の言った通り、西日に赤く照らされた広い部屋と、その窓辺に保たれる黒髪の男がいた



「綺麗……」



窓からの景色を言ったのか、彼を含む全てのことを言ったのか、とにかくリリアは大きく息を呑んだ

男がゆっくりと彼女に顔を向け、少し笑う



「やっと帰って来たか」



陽の光が眩しくて顔はよく見えないが、彼の声は驚くほど弱々しく小さかった

男は喚び寄せるようにそっとリリアの方へ手を伸ばした

リリアはどうしていいのか分からずにミゲルの方を見る

しかしミゲルは彼からの目配せを受け半ば呆れたようにため息をつきつつも彼女を置いて出ていってしまった



「早く来い」



命令形であるのとは対照的にその声は柔らかい

それでもまだリリアは動けずにいた



/810ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ