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第15章 春のキザシ

それから少し経った頃ｰｰｰ



祭りの賑わいの届かぬ小さな裏道を、一人の男が歩いていた

自分の身の危険に気付くことなく、悠々とｰｰｰ










ﾋｭｯ










突然男の後ろで風を切る音が聞こえたかと思うと、次の瞬間、男は地面に膝をついてしゃがみこんでいた







｢なっ……！？｣