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果てのない海に呑まれて
第16章 相容れぬ心

「そういう顔をするということは……もっと欲しいのか」
「これのどこがそんな風に見えるのよ!」
「初めて会った時からだ。反抗的な目で私を誘ってきた」
「誘ってな……ムグッ!」
唇を塞がれて否定出来なくなる
そして当然のことのように舌が挿し込まれた
反射的に目を瞑って絡め合わせる
「ンン…ッ」
強く舌を吸い上げるレオン
本当に、喰われそうな勢いだ
欲しがっているのは彼の方なのかもしれないーーー
チュ…ッ
「ハァ…ッ」
解放されたリリアの唇から熱い息が零れた
「やはり、思った通りだな」
もう何を言っても無駄だ
またこうやって責められて終わるに決まっている
「っ……そうね。もっとしたいくらい」
「……!」
顔を背けてそう言ったリリアにレオンは少し目を見開きーーー
「ク…クックッ……」
彼女の意図に気付いて楽しそうに小さく笑った
そして愛しそうにその髪を撫でる
「それは嬉しい限りだが……続きは明日、船の上でだ」
「船……?」
久し振りに聞くその単語にリリアは一瞬首を傾げーーー

