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果てのない海に呑まれて
第19章 芸術の都
二人は男たちについて小さな家々が並び立つ通りを奥へと進んで行った
人はほとんどおらず、たまに見える影は此方を覗き見ては何かを描くような仕草をする
美しい"芸術の都"というよりは常人離れした"芸術家の都"というべきかもしれない
細い路地の突き当たりまで来て、男たちはそこに立つ家に二人を招き入れた
中心に大きなキャンパスが置かれた煩雑な部屋。
故にその前にあるベッドが異様に整っているのが目につく
白い枕に赤い布、装飾は豪華とはいえないが天蓋もついている
「なるほど……やはり“そういう”絵を描いているのか」
「そうそう、話が早くて助かるぜ」
「じゃ、早速脱いでもらおうか」
逸る男たちを前にレオンは馬鹿にしたような笑みを浮かべた
「断る」
「何……!?」
「てめぇ、ここまで来て……!」
「要するにヤってるところを見せれば良いのだろう?」
と、突然リリアの手を掴むとベッドに放り投げた
「ちょっ……」
有無を言わさぬまま強い力で彼女の両腕を纏め上げる
「私は段々に顕していく方が好みなんだ」
空いた手でスッと括れを撫でればリリアもびくりと反応を示す