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果てのない海に呑まれて
第20章 違われた約束
「四度目の失敗になったところで、お前達の首領に会わせて貰おうか」
「な、なんで……」
「俺達が刺客だと分かったか…か?
まぁ祭りで襲ってきた奴よりは上手くやっていたな。殺気もなかったから初めは気が付かなかった」
"祭りでって……?"
リリアの眉が不安げに寄せられる
「尻尾が見えたのは私の側付きに対する言葉だ。蛮族にケチュア人……ミゲルはそこまで分かりやすい見た目はしていないはずだからな」
「…っ……くそっ」
他の人間から先に情報を受けていたということか
そしてレオンは恐らくそこまで分かってーーー
「さぁ、案内してもらおう」
「い、いや…それは……」
「拒否権はない」
自分の剣も抜いて二人に突き付けると、相手の顔を見て小さく笑う
「そんなに心配そうな顔をするな、少し話し合いをするだけだ。私が殺されずにいて良かったと思わせてやるさ」
そんな言葉を紡ぐレオンの表情は、良かったなどでは済まされないような何かを含んでいた