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第24章 始まりは皆

「俺はこの船に用はないんだぞ？ なのに何でこんな……」

「しらねぇよ。オレだってお前との共同作業なんて真っ平ごめんだ。文句ならオヤジに言ってくれ」



真面目にやっているかに見えて、小声で悪態をつく二人。

そんな彼らの側に、いつの間にやら近くに来ていたレオンがしゃがみこんだ



「大変そうだな」

「レオン様！ すみません、すぐ終わらせますんで！」

「申し訳ありません、レオン様」



二人の口調にレオンはぐっと眉根を寄せた



「お前達……今さっき話していた時とは随分と様子が違うようだが」

「へ？」

「今さっき……？」



無意識下で行なっていた二人にはレオンの言わんとすることが分からない



「クリスは随分と乱暴な口調で話していたし、それにミゲル、お前は自分のことを“俺”と呼ぶ人間だったのか？」

「も、申し訳御座いません。レオン様」

「別に怒っているわけではない。ただ、少し……」



レオンは二人を見つめると、ﾌｯと小さく笑みを溢した