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果てのない海に呑まれて
第25章 それぞれの選択
「クリス、今夜の食事は君も一緒どうだい? いつもファルツの為に働いてくれているんだし、そのお礼に」
「え、いやでも……」
「そいつはもう十分デカいから必要ないですよ、フェリペ様」
「……んだとこのチビ」
横から割って入ってきたミゲルにクリスがぴくりと反応する
確かに背は少しばかりクリスの方が高いし、横幅に至っては倍くらいあるかもしれない
「全く君たちは……仲が良いんだか悪いんだか」
フェリペは少し困り顔で笑うと、改めて二人の方に向き直った
「これからもレオンをよろしく頼むよ」
「……?」
ミゲルとクリスは不思議そうに顔を見合わせ、しかし当たり前だと言うように深く頷いた
「フェリペ様が第一、ですが」
はっきりと付け加えたミゲルに微笑みを返すフェリペ。
「……ありがとう。心強いね」
そんな会話を横で見ていたレオンは、また胸騒ぎを覚えるのだったーーー
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