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果てのない海に呑まれて
第27章 愛故に。
「……っ」
レオンの顔が苦しげに歪められる
だがその手はリリアを放すどころかますます強く彼女を捕らえていた
「泣くな……私がお前にしてやれることは少ない」
「そんなこと……!」
「お前を故郷に連れて行ってやるだけで精一杯なんだ。これ以上何を望まれても……」
「……」
リリアは俯き、体を震わせた
泣いているのか
いやーーー
「……じゃない」
「……?」
パッと顔を上げ、レオンを見据える
「故郷だからじゃない! 貴方が行くから行きたいの!
貴方と一緒にいたいから!」
「……っ…!」
「愛してる……から」
愛しているーーー?
“この、私を?”
望んでいたはずなのに
受け入れられない。
分かっていたはずなのに
理解出来ない。
「なら…奉仕しろ」
「え……?」
「今ここで、私を愛してみせろ」
茫然とするリリアの前で、レオンは衣服を取り払った
仄暗い蝋燭の灯りが彼の美しい肉体を浮かび上がらせる