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果てのない海に呑まれて
第28章 天乱る〈ソラミダル〉
後ろを向かせ、背中の紐を解く
「脱げ」
「えっ」
「馬鹿、風邪を引くから脱げと言ってるんだ」
あの夜のように一瞬戸惑う顔を見せたリリアにレオンは違うと首を振る
「仕置きは後だ」
ーーーそう言って妖しげに笑う辺り、必ずしも違くはないようだが。
「レ、レオンは?」
全てが露わになった自分に対し未だ濡れたままでいるレオン。
「私はまだ外でやることがある。
戻って来るまでここで大人しくしていろ」
リリアをベッドに押し込んで毛布でくるむ
「気をつけてね」
「ああ」
「ミゲルも」
「……」
内心ムッとしたのは何故なんだろう
とりあえず何も答えないままレオンはその場を後にした
「なんだ、ここに居たのか」
ドアを出てすぐ横にいたミゲルに少し驚いた顔を見せる
「指示は大方済ませてある」
ミゲルは嵐の中動き回る船員たちを指した
「……さすがだ」
レオンはそれだけ言ってミゲルの手に持っていたものを渡した