この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
果てのない海に呑まれて
第37章 代償



この頃のベルナルドはまだ当主としての威厳を失ってはいなかったのだ



「ルチアーノ」

「はい、父を呼んで参ります」



カタリナの方を一瞥し、戸惑う彼女に溜め息をつく



「一度手放した異人の子供を取り戻す為に権力を売る貴族などいるものか。まして我々は“皇帝派”だ。この派閥間問題の重要性をお前は何も分かっていない。

大方向こうの狙いは我々に教皇派との繋がりを持たせ自らは手を汚すことなく皇帝に我々を処断させる……といったところだろう」

「そ、んな……」



そこでようやく、カタリナは自分が利用されたことを理解した

自分の失態に俯き、唇を噛む



「言い寄ってきたのが実際あの者の実家であるかさえ疑わしい」

「……」

「以後気をつけなさい。特にジェーニオの教育に誤りがないように」

「……はい」



そして小さく会釈すると、小走りに夫の側から離れて行った


/810ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ