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果てのない海に呑まれて
第40章 冷たい肌



「お前はそれでいいのか?」

「駄目と言われるような理由があるのか?」



逆に訊き返されて何も言えない

ミゲルは小さなため息を吐くと、リリアの後に続いて中に入った










******************************










「ス-…ス-…」

「……ハァ」



暗闇の中、ため息がまた一つ



「お前は無防備過ぎる……」



小さく寝息を立てるリリアを見つめ、ミゲルは顔を歪めた



“そしてアイツは、俺を信用し過ぎだ……”



同胞だからなのか、何なのか



ただリーのその態度は、どことなくレオンに似ていた



“こっちの気持ちなんてまるで考えていない。そのくせ嫌と言わせないからタチが悪い”



勘違いされているようで、それでいて見透かされているようで少し腹がたつ

かつてクリスにも言われたことだ



‘ハナから人を敵認定して警戒して、深く関わらないようにしてるだろ’


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