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果てのない海に呑まれて
第41章 信じるもの



「だから……」



せめてこの気持ちだけでも、と口を開いたリーは怪訝そうに眉を寄せた



「リー……?」

「……」



シッと唇に指を当てリリアを黙らせる

先程とは全く違う、厳しい表情



「……」



その目でリーが見やったのは、ケチュア人の仲間がいる方向だった



「あいつら……」

「……?」



リリアも同じ方を向いてみるが変わった様子は見受けられない

だがリーは確実にその不穏な空気を感じ取っていた–––














******************************















「おい、そこの」

「……」



名前は呼ばれずともその言い方で自分だと分かる



「…なんだ」



ミゲルは立ち止まり、何人かの屈強な男たちに返した

二人が出て行ってからすぐのことだ



「食糧運びはどうした? 全てやっておいてくれと言ったよな?」


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