パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第44章 守られた魂

「……その必要はない」



静かな声が緊迫した空気を裂き、暗闇からその主が現れた



「…ルチアーノ……」



三人ともﾎｯと息を吐く



「……一体誰がこんなことを？ やはりサラディ家か？」

「確認してくる」



ミゲルはそう言って陰に入ったが、その言葉はレオンに向けられたものではなかった



「……」



その証拠に、死体の顔や服装に目をやることもない



「……うぅ」

「…生きてるのか」



呻き声を上げた男に視線を移すと、別の男の腹からゆっくりと短剣を引き抜いた

冷やかな眸で心臓を見つめ、一気に貫く



以前リーディエで取り乱し相手を殺してしまったことを反省していた彼とは全く別の人間だった



「お前らなど、生きている価値もない……」



発する声は側にいたルチアーノ以外には聞こえていなかった