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果てのない海に呑まれて
第45章 全てお前の為
「お前らの望むことなんだってしてやる! 護衛でも奴隷でもいい!
何だってするから、俺をここから連れ出せ!」
ここまで来たらもう
嘆願するしかない
「……誰が連れて行かないと言った?」
「え?……わ゛っ!」
ドサリと落とされ、瞬きを繰り返す
「勝ったら連れて行くとも負けたら連れて行かないとも言ってない。
ただ君の実力を試しただけだ」
他の男が喋る間に、ルチアーノが俺の手を取り立ち上がらせる
「……歓迎しよう。君はこれからファルツ家の一員だ」
こうして俺は
その日からファルツに仕えることになった–––
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「……起きろ! ミゲル!」
「…起きてる」
ルチアーノの声に俺は不機嫌に体を起こした