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果てのない海に呑まれて
第49章 番外編 光と影
そう言うミゲルに、まだ興奮した様子は見られない
だが目は本気だった
「身体を売るしか出来ないんだろう?」
「そうさ」
「それしか意味のない生き方……か?」
「可哀想だって嗤うかい?」
いや–––
俺だって、そうだ
レオンに捧げるしか出来ない人生だ
「だから抱くしかないだろう」
この女の、唯一の意味を残す為には–––
ギシッ
ミゲルがベッドに足を乗せながらヘレーネの身体を跨ぐ
ヘレーネは、誘うように枕元へと逃げた
「……ンッ」
枕に頭を押し付けられるような、強い口付け
ヘレーネも、割って入ってきた舌に激しく自分のものを絡めミゲルを翻弄する
「……っ」
一級品なのは、舞だけではないらしい
ここに来てからの年月、一体どれほどの男に抱かれたのだろう
だが初めから露わになった乳首の色はそんな時の流れを微塵も感じさせなかった