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果てのない海に呑まれて
第49章 番外編 光と影
「相変わらず愛想のない。今日はレオン様にお客になって欲しいくらいだよ」
その横で仏頂面をしているミゲルに近付く
「おい、恋人に言われてるぞ。もう少し笑ったらどうだ?」
レオンに振られても、フンとそっぽを向いてしまう
どうやら今日は特に虫の居所が悪いらしい
「すまんな。今朝方やっと大量の仕事を終えたばかりなんだ」
「お前が増やした仕事だろう!」
徹夜明けの苛立ちは止まるところを知らない
「そう……じゃあ少し休んでいきな。どうせレオン様はゆっくりしていくんだろ?」
「そうだな。こいつの子守りは頼んだ」
「おい……!」
二人にからかわれながら、半ば強引に部屋へと連れ込まれる
「……ハァ」
入った瞬間、ミゲルは観念したようにベッドへと倒れ込んだ
「よほどお疲れだね」
「別に……いつものことだ、レオンの尻拭いは。
全く…どっちが子守りだか……」