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わたしはショートケーキが嫌い
第4章 トレンド


長谷部さんを心配しているツイートはかなりあったけど、そのほとんどがハッシュタグがついていてRT稼ぎばかりのものだった。

「みんな長谷部の話しで持ちきりだな」

あくびをしながら呑気にそう話しを振ってきたのは、友達の恭平だった。
恭平はあまり興味なさそうだった。

「お前は興味ないのか?」

「興味とかそーゆー軽い話じゃねぇだろ」

確かにその通り。

「大体みんな軽いよな。クラスメイトが誘拐されたっつーのにはしゃいでよ。Twitterなんて心配してるふりしたRT稼ぎばっかだし」

顔を不機嫌そうにしかめながら恭平はそう言って舌打ちをした。
こいつは昔から正義感が強い方で優しいから、こう言う話しをはしゃぎながらする奴らに嫌悪感を抱いてるんだろう。

けど、多分これでいいんだと思う。

はしゃぐだけはしゃがれた方がいいんだと思う。

しかし派手な殺し方をしたな。
よくも100均のハサミ一つで乗り込んであそこまでひどく出来たもんだ。
しかもそのハサミでちんこ切断とか。
きっとあんだけ猟奇的に殺害したから極刑はま逃れないだろう。

‥‥‥どんな顔して長谷部さんのご両親を殺したのか。

「てかさ、ちんこの切断面グチャグチャだったんでしょ?」 

「みたいだよ〜、けどまだ凶器が何なのか不明のままなんでしょ?」

「怖いな。多分包丁とかじゃねーの?まぁ凶器が何にしろ末恐ろしい話だよ」

話の盛り上がりが静まる気配はなかった。


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