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【寵姫】籠の中の牝獣たち
第1章 序章 【蠢く悪意】
東藤は決して禁欲に浸るような人間ではなかった。自分に寄ってくる女性がいれば喜んで寝所を供にし、若いときはずいぶん無茶をやった。学生の間に起業し、一代で財と社会的地位を手に入れた。

金と供に、東藤に言い寄ってくる異性も増えた。若き頃は悦びを以て迎えていたが、東藤は些か飽きていた。

様々な異性を抱いた。年齢、体形、性癖、地位。量に飽いた東藤は、抱き寄せる相手に質を求めるようになった。最初は社会的な地位の高い女性、次は見映えの良い美女。性格の良い者、肉付きの良い者、敏感な者。

「うーっ、うぁ、はぁっ、はぁ……」

膝の上で女が唸る。彼女は東藤が所有する企業と関係を持っていた工場主の妻だった。些細なミスから多額の債務を背負ってしまい、東藤に助けを求めて抱かれに来ていたのだった。

男根を受け入れている臍の下が震えていた。肉壺が東藤の形を受け入れて、媚びるように陰茎を食い締め始めていた。

「子宮が降りてきているのが分かるか?私の先端に子宮が吸い付いて、貪欲に精液を飲み下そうとしているのが分かるかい」

「あぁ、分かる……分かります……。子宮、媚びてる…受精したがってます……」

数多の女性と褥を供にした末、東藤は決意した。ただ良いものだけを探し続けることなど、きっと徒労に終わってしまう。ならば、自分の求めるような女性を育て上げれば良いのではないか、と。
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