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横浜発 7:54
第3章 根
「めちゃめちゃシャワーしたい・・・」
そう呟きながら、朝着ていたTシャツとジーンズに着替えて
短い髪をガシガシ拭いた。
やだ・・・拭いてあげたい。
「さて、さくらちゃん。冷たいビール飲みに行くか」
そう言って、着替え終わったメンバーと応援に来ていた数人の女の子たちと
ぞろぞろと駅の方へ歩き出す。
片方の肩に投げ出すように掛けたマフラータオルがカッコいい。
「はい」
差し出された矢野さんの手に、今度は躊躇なく私の手を乗せて
私たちは手をつないでゆっくりと歩き出した。
駅前の居酒屋に入って、座敷で矢野さんの隣に座ったら
「もっとこっちにおいで」
と腰に手を当てて私をズッと自分に引き寄せる。
その様子を笑いながら見ていた目の前の人に
「矢野。ちゃんと紹介して」
と促されて
「先日、俺をナンパしたさくらちゃん。
さくらちゃん、こいつらは大学の時のサークルのメンバー。
覚えなくていいから名前は省略する」
「え?矢野、お前ナンパしたの?」
「逆。俺がナンパされたの」
「え?」
「え?矢野が?」
「え?違いますっ!」
矢野さんとメンバーの会話にストップをかける。
「まぁね。でもさくらちゃんから声をかけられたのは本当」
「・・・・」
嘘・・・じゃない。
「マジで?羨ましいな、おい」
「だろ?」
そう呟きながら、朝着ていたTシャツとジーンズに着替えて
短い髪をガシガシ拭いた。
やだ・・・拭いてあげたい。
「さて、さくらちゃん。冷たいビール飲みに行くか」
そう言って、着替え終わったメンバーと応援に来ていた数人の女の子たちと
ぞろぞろと駅の方へ歩き出す。
片方の肩に投げ出すように掛けたマフラータオルがカッコいい。
「はい」
差し出された矢野さんの手に、今度は躊躇なく私の手を乗せて
私たちは手をつないでゆっくりと歩き出した。
駅前の居酒屋に入って、座敷で矢野さんの隣に座ったら
「もっとこっちにおいで」
と腰に手を当てて私をズッと自分に引き寄せる。
その様子を笑いながら見ていた目の前の人に
「矢野。ちゃんと紹介して」
と促されて
「先日、俺をナンパしたさくらちゃん。
さくらちゃん、こいつらは大学の時のサークルのメンバー。
覚えなくていいから名前は省略する」
「え?矢野、お前ナンパしたの?」
「逆。俺がナンパされたの」
「え?」
「え?矢野が?」
「え?違いますっ!」
矢野さんとメンバーの会話にストップをかける。
「まぁね。でもさくらちゃんから声をかけられたのは本当」
「・・・・」
嘘・・・じゃない。
「マジで?羨ましいな、おい」
「だろ?」