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横浜発 7:54
第4章 岸
メールで言われた時間まで時間をつぶして
待ち合わせ場所に行ってみると、そこにはすでに矢野さんがいた。
「ごめんなさい。待った?」
「いや。俺が早く来た」
私たちはそれが自然であるかのように手をつなぐ。
「ちょっと打ち上げに挨拶だけしていい?」
「いいけど。研修の打ち上げなんでしょう?私が行っていいの?」
「大丈夫。打ち上げは研修の担当者だけだから」
連れて行ってもらった場所は
矢野さんの会社からほど近い居酒屋で
たぶん、お姉ちゃんに前に聞いたトコだろう。
奥の座敷にはたくさんの人がいた。
二人で入口近くの場所に座ると矢継ぎ早に言葉が飛んできて。
「矢野さん、紹介して」
その質問に、矢野さんは笑いながら
先週の土曜日にフットサルの時と同じように私を紹介する。
「先日、俺をナンパした長谷川さん」
でも、相手が会社の人だからか、私のことは名字で紹介した。
「あ、この人が矢野さんをナンパした子?」
そばにいた男性も遠くの女の子もびっくりする。
「あの噂の?」
「そう。俺をナンパした子」
「この子か!」
「そうそう」
嬉しそうに矢野さんが答えた。
もういいよ。ナンパで。
そう思って苦笑したら
「え~。矢野さんいつも女の子に冷たいじゃない」
「どこが気に入って彼女の誘いにOKしたんですか」
「長谷川さんもよく矢野に声かけようなんて勇気があったね」
「矢野、どーせいつものように険しい顔してたんだろ?」
どこからかそんな声が飛んできて。
待ち合わせ場所に行ってみると、そこにはすでに矢野さんがいた。
「ごめんなさい。待った?」
「いや。俺が早く来た」
私たちはそれが自然であるかのように手をつなぐ。
「ちょっと打ち上げに挨拶だけしていい?」
「いいけど。研修の打ち上げなんでしょう?私が行っていいの?」
「大丈夫。打ち上げは研修の担当者だけだから」
連れて行ってもらった場所は
矢野さんの会社からほど近い居酒屋で
たぶん、お姉ちゃんに前に聞いたトコだろう。
奥の座敷にはたくさんの人がいた。
二人で入口近くの場所に座ると矢継ぎ早に言葉が飛んできて。
「矢野さん、紹介して」
その質問に、矢野さんは笑いながら
先週の土曜日にフットサルの時と同じように私を紹介する。
「先日、俺をナンパした長谷川さん」
でも、相手が会社の人だからか、私のことは名字で紹介した。
「あ、この人が矢野さんをナンパした子?」
そばにいた男性も遠くの女の子もびっくりする。
「あの噂の?」
「そう。俺をナンパした子」
「この子か!」
「そうそう」
嬉しそうに矢野さんが答えた。
もういいよ。ナンパで。
そう思って苦笑したら
「え~。矢野さんいつも女の子に冷たいじゃない」
「どこが気に入って彼女の誘いにOKしたんですか」
「長谷川さんもよく矢野に声かけようなんて勇気があったね」
「矢野、どーせいつものように険しい顔してたんだろ?」
どこからかそんな声が飛んできて。