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仕置きの館
第4章 願い、そして……
しかし、
犬は逃げるどころか更に下半身を押し付けてきた。
渇いた秘部に細く生温かい根が触れ、
なつみは思わず手で犬を払う。
_____が。
犬はなつみの手をガブッと噛んだ。
『痛っ!!!』
痛みで手をパッと除(の)ける。
『____安心しろと三井が言っただろう。
狂犬病もないのだ。
バイ菌も入ることはない。
犬の形をした男のようなものだ』
佐久真のスリッポンシューズが、
なつみの顔の前に現れる。
なつみは顔を上げた。
怒り・錯乱・嫌悪感…………
ごちゃまぜになって、涙を流しながら佐久真を見上げた。
『……………何だその反抗的な目は』
なつみは悲しんでいるのではない。
春香の死を目の当たりにしてから、
戻ってきた〔感情〕。
怒っていた。
なぜ、ここまでされなくちゃならないの。
理不尽に対する猛烈な怒り。
佐久真のスリッポンがなつみの頬を蹴る。
『痛っ(つうっ)……………』
犬はなつみの背を舐めながら、
下半身を押し付けたまま。
頬を蹴られ、
なつみは支えていた肘がガクリと折れた。
顎がコンクリートにぶつかり落ち、
うつ伏せに突っ伏す。
犬はようやく背中から離れた。
しかしなつみの太ももを舐め「フンッ、フンッ」と鼻息荒く興奮している。
『____まあよく保ったほうだ。
さて、次は…………
田中優!!
来なさいっ』
佐久真は優を名指しし、
犬は人間の言葉を理解したかのようになつみからパッと避ける。
犬は逃げるどころか更に下半身を押し付けてきた。
渇いた秘部に細く生温かい根が触れ、
なつみは思わず手で犬を払う。
_____が。
犬はなつみの手をガブッと噛んだ。
『痛っ!!!』
痛みで手をパッと除(の)ける。
『____安心しろと三井が言っただろう。
狂犬病もないのだ。
バイ菌も入ることはない。
犬の形をした男のようなものだ』
佐久真のスリッポンシューズが、
なつみの顔の前に現れる。
なつみは顔を上げた。
怒り・錯乱・嫌悪感…………
ごちゃまぜになって、涙を流しながら佐久真を見上げた。
『……………何だその反抗的な目は』
なつみは悲しんでいるのではない。
春香の死を目の当たりにしてから、
戻ってきた〔感情〕。
怒っていた。
なぜ、ここまでされなくちゃならないの。
理不尽に対する猛烈な怒り。
佐久真のスリッポンがなつみの頬を蹴る。
『痛っ(つうっ)……………』
犬はなつみの背を舐めながら、
下半身を押し付けたまま。
頬を蹴られ、
なつみは支えていた肘がガクリと折れた。
顎がコンクリートにぶつかり落ち、
うつ伏せに突っ伏す。
犬はようやく背中から離れた。
しかしなつみの太ももを舐め「フンッ、フンッ」と鼻息荒く興奮している。
『____まあよく保ったほうだ。
さて、次は…………
田中優!!
来なさいっ』
佐久真は優を名指しし、
犬は人間の言葉を理解したかのようになつみからパッと避ける。