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仕置きの館
第4章 願い、そして……
すると、
看守の一人___見知らぬ顔だ___が柳瀬に駆け寄る。


なつみは視界の端に映った2人を何気なく見遣る。


「……くま……官………蘇生…………から3日ほどかかる…………」


ぽつぽつ聞こえてきた。




佐久真のことだ、と気付いた。

柳瀬が険しい顔になり、
メガネを忙しなく触る。


「____った。
はやく、___ることを願うが_……………」


見知らぬ看守の表情が暗い。
悔しげに俯くと、
柳瀬に敬礼してまた去った。




なつみは佐久真の体に何かあったのだと勘づく。


やっぱり、あの四角い皮膚に何かあるんだ!


それしか思い当たらない。






ジャガイモを口に運びながら、
(柳瀬にもあるか、チェックしてやるっ………!)
と意気込む。

こんなに力が湧いたのは久しぶりだった。














__________________


『こ…………これ着るんですか?』
なつみはチャイナドレスと網タイツを渡され、
思わず訊き返す。

『____。
君は訓練中だという自覚があるのかな………』
柳瀬が呟く。
『良いですか?
旦那をその気にさせるのも女性次第なのですよ。
いつも同じジーンズ、いつも同じ下着にいつも同じ顔だと誰でも飽きる。
喩えニコニコ笑っていてもね』




『っ!そんなの…………』
嘘だ。
勝手な言い分よ。

____と言おうとして口を噤(つぐ)んだ。

無駄だから…………。

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