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仕置きの館
第2章 刑罰開始
ふらふらと〔W•C〕を出て歩く。



涙がぽとぽと流れては落ちた。


ユウくん………………




少し淡いユウくんの髪。額にかかる毛先。

奥二重の切れ長の瞳。
優しくて、気概があって。
スーツだって誰より似合う。



もう、遠い気がした。昨日見送ったのに……………………


「なっちゃん」となつみを呼ぶ声。
怒った顔。


滂沱したなつみは、
力無く歩く………………………………
























東条と3人が佇む場所に戻る。

くすんくすん、と鼻を啜る。

気まずい空気。


『3番はまだか?』
東条が口を開く。


『あと3分ほどで戻るそうです』
なつみに付いていた男が左手首を見た。



時計かと思ったら、
腕時計型の携帯電話らしい。


こうやって、逐一行動を見張られちゃうの?



なつみは泣きすぎて頭がボンヤリした。




『速く、歩け!』怒鳴り声がした。

見ると佐藤さんが泣きながら歩いて来た。
ズボンは新しく変わっていてシミがない。

だけど……………
佐藤さんも相当酷い事をされんだろうな。


なつみは、先ほど自分が受けた仕打ちからそう思った。



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