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仕置きの館
第5章 一縷の望み
『ふぅ………。
これで眠れるでしょう』
柳瀬は何事もなかったかのように白装束に根を仕舞うと、
半裸のなつみを抱えた。
布団まで運ばれ、
投げ出される。
_____ううっ…………
き、気持ちいっ_………………………
情けないのに、
悔しいのに。
ガクガクとチカラが抜けた体は、
妙に気持ちがいい。
放心して布団に倒れ込んだ。
咲子が憐れみのような眼差しを向けた。
____話せない…………
柳瀬は起きてる。
気付かれたら大事(おおごと)だ。
『____さ、
眠りなさい』
やれやれ…という口調で言うと、
柳瀬は廊下に戻って行った。
咲子の口が動く。
(あ・し・た)
なつみはゆっくりと服を直しながら、
口パクを読む。
(ゆっ、く・り・し・な・い・と)
なつみは頷いた。
咲子はさすが姐御肌だ。
チャンスにも焦らないみたい。
_____そうなんだ………
慎重にしなくちゃ。
咲子の口パクに落ち着いたなつみは、
ストンと眠りに堕ちた_____
ふっと目が覚めた。
咲子とあゆみの寝息が聞こえてくる。
まだ、部屋は暗い。
感じからして明け方前みたいだ。
なつみは布団のなかで考えた。
(………………ゆっくり、慎重に。
でも、咲子さんとちゃんと話がしたいのに出来ない。
あゆみさんにだって、チャンスがあることを伝えたい)
何となく、光が垣間見えた気分なのだが____
方法・手段は依然浮かばない。
なつみは布団から這い出るとトイレに向かった。
これで眠れるでしょう』
柳瀬は何事もなかったかのように白装束に根を仕舞うと、
半裸のなつみを抱えた。
布団まで運ばれ、
投げ出される。
_____ううっ…………
き、気持ちいっ_………………………
情けないのに、
悔しいのに。
ガクガクとチカラが抜けた体は、
妙に気持ちがいい。
放心して布団に倒れ込んだ。
咲子が憐れみのような眼差しを向けた。
____話せない…………
柳瀬は起きてる。
気付かれたら大事(おおごと)だ。
『____さ、
眠りなさい』
やれやれ…という口調で言うと、
柳瀬は廊下に戻って行った。
咲子の口が動く。
(あ・し・た)
なつみはゆっくりと服を直しながら、
口パクを読む。
(ゆっ、く・り・し・な・い・と)
なつみは頷いた。
咲子はさすが姐御肌だ。
チャンスにも焦らないみたい。
_____そうなんだ………
慎重にしなくちゃ。
咲子の口パクに落ち着いたなつみは、
ストンと眠りに堕ちた_____
ふっと目が覚めた。
咲子とあゆみの寝息が聞こえてくる。
まだ、部屋は暗い。
感じからして明け方前みたいだ。
なつみは布団のなかで考えた。
(………………ゆっくり、慎重に。
でも、咲子さんとちゃんと話がしたいのに出来ない。
あゆみさんにだって、チャンスがあることを伝えたい)
何となく、光が垣間見えた気分なのだが____
方法・手段は依然浮かばない。
なつみは布団から這い出るとトイレに向かった。