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仕置きの館
第5章 一縷の望み
『…………んだよな。
佐久真教官も…………………』

『まだあと3日程度か。
よほど強く打ったんだろ…………』

廊下から、
男たちの会話がした。


なつみはトイレの前で脚を止め、
息を潜め座り込んだ。





『まあ、
あの鮎川なつみって罪人にポイントを見分ける術があるわけがない。
偶然に強く圧したんだろう。
____俺たちにとっちゃある種の幸運だね』

………………柳瀬の声だ。

普段と違う。


砕けた話し方だ。
柳瀬のこんな口調は初めて聴いた。



『まあな!
佐久真の野郎、ちょっとガタイが良いからって調子乗ってやがるよな(笑)
東条所長も見極め甘過ぎだろ。
筋肉バカが優遇されるんだからさ』


…………これは……………
あ!三井の声だ。





なつみは思わぬ〔雑談〕現場に息を呑んだ。


『3日だろ?
どうせならずっと戻ってこなきゃいいのに』


『ああ、メンテナンスも複雑だしな。
今更だがな、俺は出しても足りない体になったことを恨むよ。いくら罪人相手でも足りやしない。
今も出したいくらいだ』


『種無しは生まれつきだからな。
薬をあれだけ打ち続けたらこんな機械じみた体になるとはね。
けどその分永久に高給が保証されてるんだし』
三井がいつものラフさで話す。



『柳瀬の自宅は購入したんだよな?
別荘と、あと何だっけか?
祖父母に高級介護人付きマンションだっけ』



『ああ、そうだよ。
妹夫婦にもマンションを買ってやった。妹は昔から俺に懐いていたからね。弟には1銭も渡してないが……、
まぁ両親から幾らか廻るだろう。
まだこれからさ、上になればいくらでも金が入るのだから』



『皮肉なもんだよな。
種無しが分かったのが12歳………
以来訓練と薬漬けで8年間か。
その後実践として〔とこなをし〕に配置されて………
学業は控除だし、楽は楽だけれど』
誰かが溜息を吐いた。





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