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仕置きの館
第5章 一縷の望み
『気持ち悪くなくなっただろう?』

柳瀬のメガネの奥の瞳が嗤っている。


なつみはいつの間にか流れた、
滂沱の跡が乾いてゆくのを感じた。



蛇の感触も怖くない………………………



それどころか。

『あっ……………やっ、腋の下ダメぇっ…………』

蛇は腋の下を舐めている。


くすぐったくて仕方ない。




柳瀬は目を見開いた。

『君は…………………、
只者じゃないな』



『何が……………よっ…………』

グプグプ出這入りする根。

快感に溺れながら、
なつみは訊ねる。





『____快感をより多く感じることで蛇への恐怖を和らげるとは…………
はっ、はあっ、』

柳瀬は動く。
腰を小刻みに。



『あな…………たが、
そう、言ったんじゃないのっ…………んああっ!』
奥にパールが当たる。
なつみは喘ぎ喘ぎ、
柳瀬を睨みつけた。



柳瀬がフッと笑った。



(_____あれっ?……………)


ほんの一瞬だ。


メガネの縁の中の目に、
涙が見えたような………




(気のせいだわ、きっと…………)
幻影でも見たのかもしれない。


ジッと柳瀬の目を見ていると、
視界に蛇の顔がニョキッと現れた。



『ぎゃあああああああ~っ……………』

なつみはガックリと気を失った………………………………………………………………………

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