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仕置きの館
第5章 一縷の望み
全裸で膝を抱えて座る。


(咲子さんに伝えなくちゃ。
背中文字か、
食事のときに机に書くかだなぁ)



はあっ……っく、と溜息を吐いたら軽くしゃくり上げた。


確認できた高揚が安堵に変わって、

ホッとした。



希望が見えた。


今度はしっかりした光だ。




(咲子さんと一緒に考えよう…………!
わたし一人じゃとても逃げ方なんて分からないし)


そう、建物自体どこに何があるのやらさっぱりなのだ。
何階建てなのかすら不明。






_____なんせ、訳が分からないまま犯罪者になっていたうえその日に収監されたのだから…………




白い壁や白い床だけの建物。


〔訓練中〕に他の女性の声すら聞こえないのだから、
防音は徹底してる。
それと………きっとわたしが思うよりも建物は広いはず。




(……………寒っ……)
ぶるるっと悪寒がした。



散らばる作業着を取り背中からかける。



この悪寒が、
裸の寒さからじゃなく第六感だと気付くのはもう少し後だった_________________________

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