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仕置きの館
第6章 逆襲・そして………
さて、どうする?


なつみはパンを千切って食べながら、
考えた。



スイッチが分かっただけでも、
ラッキーなのだ。


だけどなつみは気が逸(はや)る。



言いなりになり、
諦めて従うだけだった今まで。


だけど弱点を知ったからには、
どうしても脱出したい。




『手早く片付けるように!』
東条の声が飛ぶと、
皆一様にトレーを重ねて送ってゆく。


看守が重なったトレー・食器を運ぶ。




なつみはその様子を見た。



『あっ……………』

トレーを持った看守数人。

いつも見ずにいたから分からなかった。


食堂の入り口から出て行かず、
隅にある扉へ抜けて行ってる!!!



なつみは咲子をつつき、
指先を扉に向けた。


『………………はうっ!………』

咲子もかなり驚いたようだ。




『____おい!
お前たち!
さっきから何をしているっ?!』

三井がなつみに近寄る。


『あ………………………』
マズい。



『咳が、出てしまって…………』
なつみは咄嗟に誤魔化した。

ケホケホっ…………


咲子も、コホン、コホッと真似をした。



『______フン。
夏風邪か?
まあ良いだろう、頻繁に全裸になるわけだからな………』

三井は合点した。




___心臓が口から飛び出しそうだ。


テーブル上のポタージュ文字は、
書いたあとすぐに作業着の袖で拭き消した。





バクバク鳴る胸。




しかし、大発見だ!
食堂の入り口が、一カ所じゃないと分かったんだから……………………………………!



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