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仕置きの館
第6章 逆襲・そして………
『板切れって……………』
なつみは怒った。


咲子も隣で震えながら、
『くそっ…………』と悔しがる。




理不尽な収監。

理不尽な淫行の強要。



何もかもが異常としか思えない。


〔とこなをし〕というのは表面上の名前だ。

実際に〔床上手〕になって建物を出た女性なんかいないのではないか?



なつみは、
今気付いた。



2000人収監と言ってた。



けど、
人数は減るどころか………………


増えてる気がする。






〔家庭怠慢罪〕という大義名分の上に、
犠牲としか言えない扱いを受けたわたしたち…………………………………



なつみは蒼白してゆく。



(_____ころされちゃう…………)




蒼白するなつみを見、
『恐怖に支配されたか?
バカな女どもだ。
逃げられる訳がないだろう』
クックックッと低く笑う佐久真。

目は冷めたまま。






『逃げ出そうとしたのが間違いだな。
食堂は凄惨だろうが……………
私は無事次の役職に就けるはずだ。
なあ、
やな』
パァンッ






なつみは目を見開く。




柳瀬の銃口が佐久真に向き、
貫いた。



佐久真は体を捩り、
背後にいた柳瀬を見た。



『な………………なぜ…………だ、
やな……………せ』


胸にみるみる広がる血。


佐久真はそこを抑えると、
ガクッと膝からくずおれる。



ガラス玉のような目が、
柳瀬を見つめていた。








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