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第3章 共同訓練

『荒療治を〔国〕が始めた。
それだけのことだ』



なつみは床に目を落とした。

『………だったら！
あなたたちが、結婚して子供を沢山もてばいいじゃないっ』

そんなに強靭な肉体と精力があるくせに！


『＿＿＿＿言っておくが、
私たちは刑罰のために用意された駒にすぎない。
全国に＿＿＿とこなをし＿＿は10000ある。
私たちは無精子症の人間だ』




は……………？
むせーししょう……………


『精子が無いってこと？』




佐久真はまた無表情で頷いた。


『夫婦間で子を持たないと更に無意味だ。
例えばだ。
一人の女が未婚のまま子供を次々産めるか？
経済力がある女など未だに一握りなのだ。
育てられないならそれも無意味。不倫で出来た子は？
男は殆ど家庭に戻る。
君は知っているのか？〔赤ちゃんポスト〕や〔孤児の里親探し〕が全国にどれだけあるか。
未婚で産むとそうなる。
そして、産まれた子はどうなる？
出来ない夫婦のうち、里親制度を利用し本当の自分の子として育てているのもまた一握りなのだ』




なつみは、唖然とした。



言っていることは、
たしかに…………………そうだと思う。


『〔国〕は何もあてずっぽうに女を収監している訳ではない。
経済的・肉体的に不備がないにも関わらず、
感情論でセックスレスになった女を徹底的に鍛え治すとう策なのだ。
＿＿＿＿さあ、
分かれば続けるぞ。起立せよ』