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仕置きの館
第3章 共同訓練
自分が理不尽に収監された事には憤りがある。


だけど、
佐久真の言葉には説得力があった。




『……………帰れるのね?』
なつみは声を絞り出す。


『何だ』


『懲役という名の訓練を終えられたら、
わたしは帰れるのね?』


『当然のことだ』
佐久真は何を云っているんだというように頷いた。





なつみはよろけながら立ち上がる。


ふらつく足取りで、
ベッドに向かった。





帰りたい。


ユウくんが居るマンションへ。




___途方もない願いだと思う。

男の言っていることだって嘘かもしれない。

だけど、帰るためには〔訓練〕を終えなきゃいけないことだけは分かる。



なつみは怠重いカラダをベッドに横たえた。



ユウくん、待ってて。



そう強く呼びかけながら。



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