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第3章 共同訓練

『やっぱり…………
内容は違うのね。

今頃他の3人も、似たような拷問を受けてるんだわ』
咲子の口調は、
怒っているというよりも哀しげだ。


『ここだけの話…………
趣味で格闘技をしてるの。
だから多少の暴力は防御できたのよ。
旦那が浮気をしてから、
ダイエットしようと始めたんだけど。
皮肉な場所で役立つとはね………』


咲子は独り喋る。


混乱からの興奮。


『……………あなた、まだ若いし………
それに素直そうだもの。
まともに受けてしまったら、おかしくなるわ』

咲子は姉御肌のようだ。




虚ろな目で見ると、
咲子の首筋や頬には引っかき傷がある。
赤い傷がついていた。
何本も。


『＿＿＿＿何を話しているっ？』

佐久真がつかつか入ってきた。


咲子がパッと離れ、

隣の敷き布団に寝転がる。



『私語厳禁だ。
今度見つけたら隔離室からやり直す』
ぴしゃりと言い、
佐久真は踵を返した。




『……………………………』
『……………………………』

なつみと咲子は恐怖で固まる。



合同訓練なんて……………何をされるんだろう？



なつみは思った。
が、
想像したくない。
疲れ果てていた。


そしてすうっと眠りに堕ちた＿＿＿＿