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仕置きの館
第1章 嵌められた手錠
並んで歩かされた5人は、
バスに乗るよう命令された。小型バスはエンジンをかけたまま停車している。


男はずっと拳銃を持っていた。




あり得ないシーン。





魂を抜かれたように気が落ちていく。



バスに乗ると別の男___こちらも刑務官のような風貌で生気がない___が『順番に座れ。
早く!』と並んだ順に座席に座らせていく。



肩を押されたなつみ。
『痛っ!!』
座席に尻モチをついてしまう。嵌まったままの手錠がガチャリと音をあげた。




『静かにしろ!
………その程度で痛いなんて、これからの懲役はもっと過酷だぞ』
男が言う。
叱るように。



なつみは不安が増していく。


バスの窓にはカーテンが引かれ、
まるでニュースの〈犯人連行中継〉みたいだ。





バスは走り出した。




(どこに行くの?
悠大…………………!!!助けてっ…………)

なつみは目をキツく閉じた。


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