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仕置きの館
第4章 願い、そして……
____階段を上がるとそこは白いドアがあった。


佐久真が左手首を翳す。



ヴィィィン………

ドアが自動で開く。



『………………はっ?!』
咲子が声をあげる。

なつみも驚いた。




外だった。

青い空が広がっている。




え?
外なの……………??





すると佐久真はまた見透かしたように言う。
『外は外だが屋上だ。
心配するな、見ての通り取っ掛かりのない5メートルの塀に囲まれている。
お前たちが飛び降りるという可能性は、
全くない』



ドアを潜る。


白いコンクリートの地面に、
周囲は白い壁で囲まれていた。



なつみは空気を吸った。


____なんだろ、これ。


空気は美味しかった。
室内___地獄という名の___は、
臭くはないが無の臭いだった。


鼻から空気を吸い込んで気付いた。




(外……………………!
外だっ………………………!)


なつみの両手が震える。




嬉しかった。

こんなにも空気が清々しいものだったなんて。





『____今から共同訓練__といっても就寝部屋の4人だが___をする。

三井、柳瀬【やなせ】!
始めろ』



『はっ!』
『了解致しました!』
___いつの間に居たのか?
看守の男が増えている。



柳瀬と呼ばれたのは、
28歳くらいか?

黒縁のメガネをかけている。

同じように短髪・白装束にスリッポンのような履物。
ガタイもよい。




三井と柳瀬は、
なつみたちを2人ずつに分けた。



咲子とではなく、
なつみは優と。


咲子はあゆみと。


それぞれに三井と柳瀬が着く。

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