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潮騒
第12章 時代のうねりー津波ー
だがこの時、菊乃にとって戦争はまだ他人ごとであり、そんなに長引くとも思わなかったし、己の人生に関わるとも一切考えていなかった。

清との戦争に勝った時、鼠が獅子に噛み付いて勝ったようなものだと聞いた気がする。確かに国土の大きさから考えれば、清と日本はそのくらいの差だろう。だが、その話をした時、正一郎は、

「ありゃマグレや。清はもう阿片であかんようになっとったからじゃ。戦争なんぞせんでも勝手に倒れたわ。」

と言った。
戦争について正一郎がどれくらい見識があるのかは知らないが、そう言われてみれば、なるほど、死に掛けた病体の獅子になら、鼠でも勝てたのかもしれない、と思った。
だが、今回の相手はどうだ?

病体の獅子に噛み付いて、鼠は傷ひとつ負っていないのか?

もし、小さな擦り傷ひとつだったとしても、身体の小さな鼠には致命傷になり得る。そんな状態で、本当に喧嘩を売って良かった相手なのか?

開戦を決めたのが誰かは知らないけれど、一体どんな勝算があるのやら、菊乃にはさっぱり分からなかった。
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