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潮騒
第16章 再会の夜 ー上げ潮ー
結局、家の者たちが風呂を済ませ、最後の菊乃が風呂から上がったのは、正一郎が寝間に上がってから二時間ほども後だった。
皆が風呂に入るのを待つ間、菊乃は朝炊く米を研いだり、まだ十分には乾いていない二人の軍服を繕ったりした。繕い終えた二組の軍服を、温かい室内に吊るす。

啓三は気を利かせた耕太郎が、
「今日は爺ちゃんと風呂に入って寝ような」
と誘い、とっくに一階の寝間で寝ていた。
二階の寝間にあがると、正一郎が布団に転がっている。待ち草臥れて眠っているかと思ったが、寝てはいないようだった。

「遅い」

「しょうないやんか。もう寝とるかと思たわ。」

「阿呆、寝られるか!」

口調は荒いが怒っているわけではない。拗ねているだけだ。長い付き合いの中で、正一郎の言葉や仕草の、僅かな起伏が感じられるようになった菊乃だった。
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