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潮騒
第16章 再会の夜 ー上げ潮ー
菊乃は息を整えながら、布団の上で片手をつき、身体を支え、もう片手は開いた脚の中心にやる。
にこりと妖艶に微笑み、開いた指でぱくりとアケビの果実を割ると、正一郎が吐き出した欲がタラタラと流れ出た。
赤い果実から白い蜜が滴る、その卑猥な光景に正一郎はニヤリと口角を吊り上げる。
風呂場で一度、布団の上で一度、それでも二年振りの熱は鎮まることなく、正一郎は直ぐに息を吹き返した。
誘うように蠢く赤い果肉の中心に、抜き身の剣の切っ先を向け、一気に刺し貫く。
二人の荒い息と、抑えきれない声、肌のぶつかる水気を含んだ音だけが部屋に響いた。
笑顔を讃えて夫を誘った菊乃も、それに応えた正一郎も、今はただ、来たるべき瞬間に向かってひた走るのみ。
汗が飛ぶ。
正一郎の眉間に皺が寄り、苦しげに歪む。
菊乃の口からも、声になり切れぬ甲高い音が律動に合わせて漏れる。
何度も腰を打ち付け、歯を食いしばって、「くっ…」と短く呻いて。
正一郎は弾丸を放ち、その身体は大きく鞭のように波打って菊乃の上に倒れ込んだ。
にこりと妖艶に微笑み、開いた指でぱくりとアケビの果実を割ると、正一郎が吐き出した欲がタラタラと流れ出た。
赤い果実から白い蜜が滴る、その卑猥な光景に正一郎はニヤリと口角を吊り上げる。
風呂場で一度、布団の上で一度、それでも二年振りの熱は鎮まることなく、正一郎は直ぐに息を吹き返した。
誘うように蠢く赤い果肉の中心に、抜き身の剣の切っ先を向け、一気に刺し貫く。
二人の荒い息と、抑えきれない声、肌のぶつかる水気を含んだ音だけが部屋に響いた。
笑顔を讃えて夫を誘った菊乃も、それに応えた正一郎も、今はただ、来たるべき瞬間に向かってひた走るのみ。
汗が飛ぶ。
正一郎の眉間に皺が寄り、苦しげに歪む。
菊乃の口からも、声になり切れぬ甲高い音が律動に合わせて漏れる。
何度も腰を打ち付け、歯を食いしばって、「くっ…」と短く呻いて。
正一郎は弾丸を放ち、その身体は大きく鞭のように波打って菊乃の上に倒れ込んだ。