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潮騒
第3章 婚家の実情 ー磯波ー
漁村だから、男は殆ど漁師、女も海女だ。
高野の家も小さいながら船を所有している。腹違いの兄たちも別の船に乗っているが、耕太郎は正一郎と浩二郎にも一艘仕立てた。
正一郎が出稼ぎに行っている間は、浩二郎と、腹違いの兄が乗っていたそうで、今はそこに正一郎を加えて三人で乗っている。

女は主に夏場に、ヒジキや若布、テングサなどの海藻を採り、干して保存したり、鮑やトコブシ、サザエなどの貝を獲って売ったり食べたりする。
夏場はもちろん男も海に潜るが、男が狙うのは主に値の張る鮑だ。
貝や海藻は乱獲を防ぐ為、夏の間でも許された時期しか獲れない。その為、その期間は、皆仕事を二の次にしてでも海に潜り、臨時収入を得た。

大抵の家はそれと並行して自家消費用の米や野菜を作る。
正一郎はそこに加えて従兄弟とともに村で床屋を営み、網を置いた後や船を出せない時などに、近隣の民の散髪もする。
本人も潔癖症で、いつもきっちりと揃えて撫でつけていた。二足の草鞋ではあるが、そこそこ稼ぎはあるらしい。

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