この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
潮騒
第4章 嫁 ー細波ー
誰が好き好んであんな偏屈と添いたいもんか!夫を選べたなら、私だって浩二郎が良かったわ!という言葉が喉の下まで出掛かった。
だがそれではケンカにならない。売られたケンカは買ってやるのが生来負けず嫌いな菊乃の性分だった。

菊乃は小柄だが、タエもそれほど背は高くない。室内で並べば大して変わらない。ただ履いている下駄が綺麗で磨り減っていない分、古びて磨り減った下駄の菊乃よりも少しだけ目線が高かった。
菊乃は地面から三寸程高い水場のヘリに立ち上がり、その僅かな背の差を頼りに、顎を突き上げ、タエを見下ろす。

「生憎と、うちは男は甲斐性やと思うとりますんで。」

どちらも親掛りの実家暮らしではあるが、理髪店を営んでいる分だけ、正一郎の方が身入りはいいし、またヨシが何かと頼りにするのも正一郎だった。
遠回しに浩二郎を落とし、タエより優勢に立つ。

/167ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ