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潮騒
第7章 衝撃 ー時化ー
抱き合ったまま、睦言を交わすふたり。

「奥さんと…上手く行ってんねやろ?そしたらそんなこと言うたらあかん…ごめんな、今日来んかったらよかった…お父ちゃんがもう危ないて聞いて、帰らしてもろたん…帰る途中…正一郎さんを見かけて…我慢できひんかった…」

女の双眸から、ハラハラと涙が溢れた。

「言うたやろ?俺が惚れたんはお前だけや。それは今も変わらん!嫁は…親の決めた縁やからしゃあなし添うてるだけや!お前とちょっと声が似とるんや…」

その言葉が限界だった。
菊乃はフラフラとその場を離れた。

夜、抱かれながら、正一郎に菊乃、と名を呼ばれたことがない。

いつもお前、としか言われないから、そういうものだと思っていたが。

正一郎はずっと、菊乃の身体を抱きながら、頭の中では、心の中では、気持ちの上では、このトキエと云う昔の恋人を抱いていたのだ。
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