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第17章 歩み寄る心

「私…」
「問題ある？」

さらりと聞いてくる結翔に少し戸惑いを感じていた。


結翔さんの事まだよく解ってないし…

それにまだ…

…

……まだ？


いろいろな思いや気持ちが入り交じっている雅を悟ったのか結翔は続けた。

「じゃぁせめてさ、さんやめようよ。」
「…？」
「呼び捨てでも良いし、君でもいい。さんなんて他人行儀はもういいでしょ？」

そう言うと手を握りしめた。

そういう２人の指にはまだリングもない。
そういえばまだ婚姻届にも名前は書けてはいない…

宮田の事も…話せていない…