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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第20章 信じることの強さ


あの時…陽に向かっていった言葉は

私自身に向けて言った言葉だ…

大丈夫だよなんて…

そんな言葉で紛らわせるくらいならこんなに好きにならなかった…

信じなきゃ…

そうだよ…信じるのが必要なんだよ…


そう言い聞かせた。他の誰でも…陽にでもなくあの言葉は紛れもなく雅自身の心に言い聞かせた言葉だった。

「…どうして…」

腕をさすり、唇をなぞる…
結翔がくれた温もりや感覚がよみがえってくる。あれからまたキスの距離は開いたもののあの温もりは本物だって信じていたかった。
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