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いとかなし
第12章 まちいでても いかにながめん わするなと
金曜日は定時上がり組と残業組にばっさり分かれる。
会社を出たところで啓司から着信があった。
『今夜はうちでミーティングと言う名の飲み会になったから、ちいちゃん連れておいで』
少し前を歩いていた千津子に追いつきその話をすると、千津子は二つ返事でオッケーした。
帰りがてらお惣菜コーナーでツマミになりそうなものを手土産にする。
家に帰ると居間と隣り合わせの部屋の襖が取り払われていて、座卓と小さなテーブルが持ち寄られ、空きカンが纏めて並んでいた。
「おかえり〜」
ざっと15人はいるだろうか。
「ちいちゃんはここ、はい、おいで?」
恒平に手招きされた千津子はつんっとそっぽを向くと、目に付いた隙間に腰を下ろした。
会社を出たところで啓司から着信があった。
『今夜はうちでミーティングと言う名の飲み会になったから、ちいちゃん連れておいで』
少し前を歩いていた千津子に追いつきその話をすると、千津子は二つ返事でオッケーした。
帰りがてらお惣菜コーナーでツマミになりそうなものを手土産にする。
家に帰ると居間と隣り合わせの部屋の襖が取り払われていて、座卓と小さなテーブルが持ち寄られ、空きカンが纏めて並んでいた。
「おかえり〜」
ざっと15人はいるだろうか。
「ちいちゃんはここ、はい、おいで?」
恒平に手招きされた千津子はつんっとそっぽを向くと、目に付いた隙間に腰を下ろした。