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いとかなし
第12章 まちいでても いかにながめん わするなと
糸のナカで陰茎が食い千切られそうに締め付けられ、啓司はずるりと引き抜いた。

解放された肉槍からは白濁した精が迸った。

肩で息をする糸を抱き上げて湯船に浸かる。

脱力した糸は全てを啓司に預けていた。

「ごめん、やり過ぎた…」

「…ん…はぁ…ううん…」

弱々しくも笑顔をみせる糸は、キスをせがむ。

ちゅ…ちゅ…っとお風呂場にリップ音が反響する。

「啓司さ…すき…」

「俺も好きだよ」

微睡み始める糸を急かしてお風呂を出る。

バスタオルで包むと抱き上げて寝室へ連れて行った。

「よる!おいで!!」

啓司に呼ばれたよるが糸に寄り添うように丸くなった。

「ゆっくりおやすみ」

最後に時計を見たのは2時近かった。
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