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いとかなし
第3章 昔はものを 思はざりけり
泣き疲れて眠ってしまった。
それでも思い切り泣いたからなのか目の腫れは酷くない。
隣の布団には既に啓司の姿はなく、二つともの布団を畳んで洗面所へ向かった。
「おはよう、よく眠れた?」
「っ!はい」
「朝ごはん食べよう」
すっぴん・パジャマのまま食卓につく。
ご飯にお味噌汁、納豆にだし巻き卵、お新香。
完璧なまでの朝ごはんにこんな姿を晒すなんて、女としてというより人間として負けてる気がした。
「美味しくない?」
「美味しいです…その…手伝いもせずすみません」
「美味しく食べてくれればそれでいいよ」
啓司の笑顔はいつでも温かさに満ちている。
何もかも許してくれるような優しさにも。
それでも思い切り泣いたからなのか目の腫れは酷くない。
隣の布団には既に啓司の姿はなく、二つともの布団を畳んで洗面所へ向かった。
「おはよう、よく眠れた?」
「っ!はい」
「朝ごはん食べよう」
すっぴん・パジャマのまま食卓につく。
ご飯にお味噌汁、納豆にだし巻き卵、お新香。
完璧なまでの朝ごはんにこんな姿を晒すなんて、女としてというより人間として負けてる気がした。
「美味しくない?」
「美味しいです…その…手伝いもせずすみません」
「美味しく食べてくれればそれでいいよ」
啓司の笑顔はいつでも温かさに満ちている。
何もかも許してくれるような優しさにも。