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いとかなし
第6章 君ならで誰にか見せむ
寝返りをうとうとして、足元の重しに身を起こすと、そこにいたのははれだった。
時計を見ると午前三時を回っていた。
喉の痛みはだいぶ引いていて、汗ばんだ体を拭きたくて静かに部屋を出るとはれも付いてきた。
「起きた?」
階段を下りる手前で啓司が部屋から出てきた。
「あ、まり…っ…さ…ごめ…」
「喋らなくていいよ」
そう言うが早いか、啓司は糸を横抱きに抱き上げた。
ダイニングの椅子に座らせると、冷蔵庫から卵豆腐を取り出した。
つるりとした喉ごしであっという間に平らげる。
蒸したタオルを手渡され、体を拭いて着替えるとまた抱き上げられる。
そっと布団に下されると、糸は言葉に出来ない代わりに啓司を見つめた。
時計を見ると午前三時を回っていた。
喉の痛みはだいぶ引いていて、汗ばんだ体を拭きたくて静かに部屋を出るとはれも付いてきた。
「起きた?」
階段を下りる手前で啓司が部屋から出てきた。
「あ、まり…っ…さ…ごめ…」
「喋らなくていいよ」
そう言うが早いか、啓司は糸を横抱きに抱き上げた。
ダイニングの椅子に座らせると、冷蔵庫から卵豆腐を取り出した。
つるりとした喉ごしであっという間に平らげる。
蒸したタオルを手渡され、体を拭いて着替えるとまた抱き上げられる。
そっと布団に下されると、糸は言葉に出来ない代わりに啓司を見つめた。

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